樹脂筐体(ケース)の構造&筐体設計から試作・完成品が出来上がるまで


樹脂の筺体設計

ホームページを通じて、多くのお問い合わせを頂きましてありがとうございます。今回のブログでは、樹脂筐体の構造設計から試作、完成品が出来上がるまでを解説させていただきます。
「完成まで何日かかりますか?」「金額はいくらですか?」「準備するものは何ですか?」等多くの疑問に対してお応えしていきます。

結論、”期間は約2ヶ月”、”金額は約200万”、”用意頂くのは図面のみ”で、樹脂筐体の構造&筐体設計から完成品が完成します。
具体的な事例を通じて、期間・金額・用意頂くものをお伝えしていきます。

樹脂筐体の構造設計とは??

樹脂筐体樹脂筐体(ケース)とは、樹脂で製作された電子機器や電気機器の外装部品です。主に、基板部品を収納する役割を持っています。
(身近な例としては、リモコン・マウス・スマホなどの樹脂部品)

参考記事:筐体材料の種類や材質は?選び方も解説

樹脂筐体の主な機能としては、電子部品や基板などをまとめて配置するために、図面で決められた位置に固定する事です。
また、精密で緻密に作られた電子部品などに埃がかからないように密閉する役割や、水や衝撃によって部品が壊れないように保護する目的もあります。

樹脂筐体が出来上がるまで

打ち合わせ

打ち合わせ風景
製品に搭載する機能は何か。どの国で、どのような方に向けて販売を考えていらっしゃるのか。使用環境がどのような状況なのか、製品の重さや大きさ、ターゲットコスト、生産地や販売する国などの情報を教えていただきます。
それらの情報によって、よりお客様の要望に沿った製品に仕上げるために設計の内容が大きく変わっていきますので、お客様の要望や目的を詳細まで把握させていただきます。

要望や目的を教えて頂いた次は、樹脂筐体の大きさやおおまかなデザインを決定していきます。
同様に使用する環境に合わせて、防水加工の有無、樹脂材料の選定などを行っていきます。

見積もり提出

見積もり
大まかな仕様が決定した後、設計費用・金型費用・試用する樹脂・納期などを含めて、詳細にわたって見積もりを提出させて頂きます。
もちろん、科目も含めて是非とも他社様と比較していただければと思います。
提出した見積もりにご納得いただいた上でご発注をいただけますと幸いです。

樹脂筐体の設計

筐体設計
お客様から頂いた要望を基に、樹脂筐体の設計に入っていきます。
まずは構造設計からスタート。組立効率を考慮して、最も良い構造を検討していきます。
次に樹脂筐体設計。金型構造を考え、最も効率の良い樹脂筐体を設計していきます。

3D試作品が完成

3D

構造設計・筐体設計が完了したら、3Dプリンタで試作品を作ります
組立に問題がないか、樹脂筐体として量産性に問題がないか、お客様から指定頂いたデザイン仕上がっているか等、何項目にもわたって確認を行っていきます。

樹脂成型用金型の設計

金型設計
設計に問題なければ、金型製作に入らせて頂きます。
金型は簡易金型や量産金型を選定頂く事が可能ですので、生涯ロットやコストに合わせて金型を選定していきます。

DFMの提出

金型 仕様書 DFM
金型の設計が完了したら、DFM(金型仕様書)を提出致します。
金型の詳細の設計図を確認いただき、量産性などに問題がないか最終の確認を行ってまいります。

部品調達

部品調達
弊社が設計した部品でも、市場にある部品でも、弊社では調達が可能です。
弊社独自の仕入れルートとシステムで、効率的かつ低コストで調達を行います。
注文書を複数の会社に流す面倒くさい作業もなく、注文書を1枚頂ければ、完成品を納品いたします。

組立

組立
「指定納期を守り、図面通りの製品を納入する事がお客様からの信頼を獲得するために最も重要な事である」と認識しております熟練の技術者と国家検定を持った技能士が責任を持って製造を行っていきます。
現場では安定品質と納期を実現する為、日々製造の改善が行われています。

出荷前検査

最終出荷前検査
出荷前には、お客様と取り決めた検査基準に従って、検査を行います。
外観不良、機能不良、組立不良、基板不良。
お客様の要望に合わせて検査を行い、万全の商品を納品させていただきます。

また必要に応じて製作治具や検査治具を製作し、より効率のいい生産、検査を実現し、お客様のご要望にお応えできるよう、弊社社員一同が一丸となって努力させていただきます。

参考ページ:当社の強み
参考ページ:改善動画

最後に

御津電子では、樹脂筐体の構造&筐体設計を最も得意としております。
製造現場の立場に立った設計、樹脂効率を考えた設計を行い、安定品質と納期を実現します。
お客様の「こんな製品を作りたい」というご要望、ぜひご相談ください。