2022年最新 在庫買取サービスが製造業に与える影響について


日本の製造業
メガバンクである三菱UFJ銀行が資本を出資する「MUFGトレーディング」という新会社が、半導体などの買取サービスを開始。
このサービスにより企業は、余剰した部品や素材を企業が抱えることが少なくなり、資金を別の事業に効率的に投資できるようになります。

これにより、現在コロナ禍やウクライナ侵攻が続く中でも、安定した企業運営が可能となることが期待されています。

なぜ、 今このようなサービスを開始するに至ったのか。
そこには、グローバルなサプライチェーンが崩壊し、企業の事業に影響を与えたことが要因としてあげられます。

今回のブログでは、在庫買取サービスについて、 中小企業の視点に立って解説してきます
ぜひ最後まで、ご覧いただければと思います。

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三菱UFJ、半導体など在庫買い取り 資金繰り支援
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB051HY0V00C22A7000000/

在庫買取サービスとは?


ほとんどの商売において、在庫がある程度発生するのが一般的です。
そのため、商売を行う人にとって在庫の管理は、企業経営を行う上で気をつけなければならない事の一つです。
売れ残る量をあらかじめ予想し、在庫管理にかかる費用を、販売価格に盛り込む企業も多いかと思います。
このように販売価格に、あらかじめ在庫にかかるコストを勘案しておくことで、在庫管理にかかる費用を転嫁できます。

しかし、在庫が残ることによる管理費用がかからないことが一番理想的です。
そこで、注目されるのが在庫買取サービス。

例えば、半導体や小麦、トウモロコシなど、在庫が発生しやすい商品を、一時的に買取企業に買い取ってもらい在庫をゼロにすることで、在庫管理にかかっていた資金を別のところで効率的に利用することができます。買取会社にとっては、在庫の買取価格と、売り戻し価格の差額を利益として得られるので、買取企業とサービスを受ける企業の間で、WIN-WINの関係が成立します。

昨今の中小企業の現状

半導体
企業からすれば、在庫が一切発生しないジャストインタイムが理想的。
ジャストインタイムとは、別名「トヨタ生産方式」と呼ばれており、生産工程の各プロセスで、「必要なものを、必要な時に、必要なだけ」供給するといった仕組み。
これによりメーカーは、在庫が発生することでかかる費用を抑制することができます。

中小企業では、短納期を実現するため、注文を受けてからすぐに生産に入れるように在庫を多く抱えている場合が多いです。
さらに、コロナウイルスの感染拡大やウクライナ侵攻によって、これまでのサプライチェーンの崩壊が起きており、材料不足が叫ばれる一方で、逆に在庫が多く余っている中小企業もあります。

経営体力のある中小企業あるいは大企業については、在庫が嵩むことにより、在庫管理費用を賄い切ることも可能ですが、全ての企業が在庫を維持するだけの経営体力がある訳ではありません。

このような時代背景を受けて、在庫買取サービスを開始したと考えられます。

サービスを使うメリット・デメリット

メリット

企業にとっては、企業活動を行う上での資金繰りはとても重要なことです。
そのため、在庫にお金をかける必要がないのであれば、それに越したことはありません。
コロナウィルスの感染拡大やウクライナ侵攻によって、サプライチェーンが崩壊しかけている現在では、ものづくり自体が低迷期に入っています。
なので、在庫を一時的に買取ってもらい、資金を得られる買取サービスは、資金体力が低い企業にとって、とても支えになるサービスだと言えます。

デメリット

材料を買い戻す時に、売った金額よりも高くなる可能性があることです。
材料の時価が、在庫を売った時よりも、低ければ何も問題はありません。
しかし、もし在庫を売った時と比較して、買い戻す時の金額が高くなった場合は、その差額分が損失となります。
このご時世、材料の時価がどのように変わるのかなど、誰も予想しきることはできません。
そのため、コストがかかるのを覚悟して在庫として管理するか、在庫を買取ってもらい企業活動の運営資金とするかは慎重に検討する必要があります。

材料不足の今をどう切り抜けていくべきか


どちらにしても、在庫買取サービスが開始されたことを念頭に置き、汎用性の高い製品の部品や材料は普段よりも多く抱えておくのが無難でしょう。
汎用性の高い製品であれば、需要が比較的安定しているので、供給する側としてもメリットが多い。
仮に、在庫が多く余剰しそうであれば買取ってもらい、経営資金として利用することも可能です。

ただし、コロナウィルス感染の収束や、ウクライナ情勢の解決により、長期的には材料不足は解消され、バブルが崩壊したような経済状態になることが予想されます。
大切なのは、現在どのような事が世界で起きていて、どんな業界にどのような影響が起きえるかを察知できるように、常日頃からアンテナを張っておくことです。
新しいサービスが展開されてるから利用するのでなく、常に世界情勢を勘案しながら、企業経営をすることが重要なのではと考えます。

まとめ

ここまで、MUFGトレーディングの買取サービスについて紹介してきました。
この記事でのポイントを整理すると以下の通りです。

・メガバンクである三菱UFJ銀行が出資するMUFGトレーディングより、在庫買取サービスが展開される。

・在庫買取サービスとは在庫が発生しやすい商品を、一時的に買取企業に買い取ってもらい在庫をゼロにすること。

・在庫管理の観点からいうと、トヨタ自動車で実施されているジャストインタイムという在庫管理方法が理想的。

・在庫買取サービスのメリットは、資金繰りが厳しい企業にとって、在庫を経営資金に変換できること。

・在庫買取サービスのデメリットは、在庫を買い戻す時の価格が、買取ってもらった時の価格よりも高くなることがあること。

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

参考サイト

https://www.fnn.jp/articles/-/385178
https://shoichi.co.jp/zaiko4.php

ジャストインタイムとは?【物流用語】