このたび御津電子の取り組みが、日本経済新聞に掲載されました。
記事では、香川県宇多津町に新設した工場や、制御機器需要の拡大への対応、DXやAIを活用した生産性向上の取り組みについて紹介していただいています。
御津電子は1970年の創業以来、設計から製造まで一貫して担うものづくり企業として歩んできました。
そして今、新しい工場の稼働とともに、会社は次のステージへ進もうとしています。
日頃から支えてくださっているお客様、お取引先の皆さま、地域の皆さまに心より感謝申し上げます。
日本経済新聞 掲載記事

電子機器の製造や販売を手掛ける御津電子(岡山市)は香川県宇多津町に新工場を設けた。
2026年4月に稼働を始める。総工費は1億2000万円。不安定さを増す国際情勢や円安で制御機器の調達の国内回帰が進み、設計から完成品の納入までできる同社の受注が増えたことから生産能力を強化する。
経営指標をリアルタイムで可視化するデジタルトランスフォーメーション(DX)や人工知能(AI)の活用に取り組み、事務作業などの省力化を図る。
浮いた人手をより高付加価値な業務に充て、生産性を高める。人見雄一社長は「従業員個人が何をしたいか、志を描く時間に充ててほしい」と話す。
御津電子は1970年に創業した。設計から部品手配、組み立て、梱包まで一貫できる製造体制に強みがある。
岡山と四国の取引先が多く、宇多津町の交通の便を生かす。新工場稼働に合わせて10人の新規雇用を見込む。
(日本経済新聞 2026年3月9日掲載)
なぜ今、新工場なのか?

近年、日本の製造業を取り巻く環境は、これまでとは大きく変化しています。
グローバル化が進み、多くの企業が海外に生産拠点を移してきましたが、ここ数年でその流れに変化が生まれています。
その背景には、世界情勢の変化があります。
例えば、
国際情勢の緊張などによる地政学リスクの高まり
為替相場の変動による円安の進行
世界各地の情勢変化による海外サプライチェーンの不安定化
といった要因です。
これらの影響により、これまで海外で行っていた製造を、再び国内に戻す動きが広がり始めています。
いわゆる 「製造の国内回帰」 と呼ばれる流れです。
企業にとって、安定した供給体制を確保することは非常に重要です。
そのため、品質・納期・技術力を総合的に考えた結果、国内の製造パートナーを求める企業が増えてきています。
その中で特に求められているのが、
製品の設計
↓
必要な部品の調達
↓
製品の組立
↓
品質を担保するための検査
↓
完成品としての納入
までを一貫して対応できる、総合的なものづくり企業です。
一般的な製造業では、設計会社・部品メーカー・組立工場など、複数の企業が分業するケースも少なくありません。
しかしその場合、企業間の調整や品質管理、納期管理などに多くの手間がかかることがあります。
その点、設計から製造、完成品の納入までを一つの企業が担う体制であれば、
開発スピードの向上や品質の安定、そして柔軟な対応が可能になります。
御津電子は、1970年の創業以来、まさにこの 「設計から製造までの一貫体制」 を強みとして事業を展開してきました。
長年にわたり培ってきた技術力と製造ノウハウ、そしてお客様との信頼関係によって、
近年では制御機器に関するお問い合わせや受注が着実に増加しています。
こうした背景の中で、既存の生産体制だけでは今後の需要に十分に応えることが難しくなってきました。
そこで御津電子では、将来を見据えた新たな生産拠点として、宇多津に新工場を整備することを決断しました。
今回の新工場は、単なる生産能力の拡大ではなく、
これからの時代に求められるものづくり体制をさらに強化するための 次の一手 でもあります。
宇多津新工場の役割

今回、香川県宇多津町に整備した新工場では、主に 小型制御機器の生産 を担う拠点として稼働していきます。
御津電子ではこれまで、さまざまな産業機械を制御する装置の設計・製造を行ってきましたが、近年は特に小型制御機器の需要が高まっています。
工場設備や機械装置の高度化が進む中で、よりコンパクトで高性能な制御機器が求められる場面が増えており、その生産体制を強化することが今回の新工場の大きな目的の一つです。
この新工場の稼働によって、小型制御機器の生産能力は 従来のおよそ2倍 に拡大する予定です。
これにより、増加する受注への対応力を高めるとともに、お客様のニーズに対してより柔軟かつ迅速に応えられる体制を整えていきます。
しかし、宇多津新工場の役割は、単に生産量を増やすための拠点というだけではありません。
私たちはこの工場を、これからの製造業に求められる 次世代型のスマート工場 として位置づけています。
スマート工場とは、デジタル技術を活用して生産現場の情報を可視化し、効率的で高品質なものづくりを実現する工場のことです。
宇多津新工場では、その実現に向けてさまざまな取り組みを進めていきます。
例えば、DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用した 生産管理システムの導入 により、製造工程の進捗や作業状況をデータとして把握し、より効率的な生産計画を立てられるようにしていきます。
さらに、AIの活用によって、これまで人の手で行っていた業務の一部を自動化し、業務効率の向上を図ります。
これにより、社員はより付加価値の高い仕事に集中できる環境を整えることが可能になります。
また、生産工程の情報をリアルタイムで可視化する仕組みも導入していきます。
工場内の状況をデータとして共有することで、現場の判断スピードを高め、品質や生産性の向上につなげていくことを目指しています。
近年、製造業の世界ではDXという言葉が多く聞かれるようになりました。
しかし、DXは単なる流行のキーワードではありません。
むしろ、これからの製造業にとっては 企業の競争力そのものを左右する重要な要素 になりつつあります。
私たちは、このDXの考え方を現場レベルで実践しながら、日々のものづくりの中で改善を積み重ねていきたいと考えています。
宇多津新工場は、その取り組みを実践する新しい拠点として、御津電子の製造体制をさらに強化していく重要な役割を担っています。
技術だけでは会社は強くならない

ここまで、新工場やDXへの取り組みについてご紹介してきました。
しかし、私たちがものづくりを進めるうえで、もう一つ大切にしている考え方があります。
それは、会社を本当に強くするのは技術だけではないということです。
もちろん、製造業において技術力は非常に重要です。
高品質な製品をつくるための設備やノウハウ、そして最新のデジタル技術は、企業の競争力を高める大きな要素になります。
しかし、どれだけ優れた設備や技術があったとしても、それを活かす「人」がいなければ価値を生み出すことはできません。
そこで御津電子が大切にしているのが、人的資本経営という考え方です。
人的資本経営とは、社員一人ひとりの能力や可能性を企業の重要な資産と捉え、その成長や活躍を通じて企業価値を高めていく経営のあり方です。
つまり、私たちにとって社員は単なる労働力ではなく、会社の未来をつくる最大の資産だと考えています。
その考え方のもと、御津電子ではさまざまな取り組みを進めてきました。
例えば、現場で働く社員の声や意見を大切にし、それを経営の意思決定に反映させる仕組みづくりを行っています。
現場だからこそ見える課題や改善点を積極的に取り入れることで、より実践的で効果的な経営につなげていくことができるからです。
また、社員一人ひとりが新しいことに挑戦できる環境をつくることにも力を入れています。
失敗を恐れずチャレンジできる風土を大切にすることで、組織全体の成長につながると考えているからです。
さらに、社員のスキル向上やキャリア形成を支援する取り組みも進めています。
研修や学びの機会を通じて、社員が自分自身の可能性を広げていける環境づくりを大切にしています。
こうした取り組みを続けてきた結果、社内ではさまざまな新しい動きが生まれています。
新しい事業のアイデアが生まれたり、現場からの改善提案が次々と出てきたり、これまでにない働き方の取り組みが始まったりと、社員一人ひとりの主体性が会社の成長につながっています。
私たちは、工場や設備、技術、DX、そしてAIといったものを、もちろん重要な要素として考えています。
しかし、それらはあくまでも 人が価値を生み出すための道具 に過ぎません。
本当に価値を生み出すのは、その技術や設備を活かして挑戦し続ける「人」です。
だからこそ御津電子は、これからも 人が主役のものづくり を大切にしながら、会社としての成長を続けていきたいと考えています。
御津電子が目指す未来

御津電子はこれから、時代の変化に対応しながら、さらなる成長を目指していきます。
その成長を支える大きな柱として私たちが大切にしているのが、
生産能力の拡大
DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進
人的資本経営
という3つの取り組みです。
まず、生産能力の拡大については、今回の宇多津新工場の稼働をきっかけに、これまで以上にお客様のニーズに応えられる体制を整えていきます。
増加する需要に対応しながら、品質とスピードの両立を実現し、より信頼されるものづくり企業として成長していきたいと考えています。
次に、DXの推進です。
製造業の現場においてもデジタル技術の活用はますます重要になっています。
生産管理の高度化やデータの活用、業務効率の向上など、DXを通じてより強い製造体制を構築していくことが、これからの企業競争力につながっていくと私たちは考えています。
そして三つ目が、人的資本経営です。
会社の成長を支えるのは、設備や技術だけではありません。
そこで働く 社員一人ひとりの力こそが、企業の未来をつくる原動力 です。
だからこそ御津電子では、社員の成長や挑戦を大切にしながら、組織全体として成長していける会社づくりを進めていきます。
こうした取り組みを積み重ねながら、御津電子は 2030年に売上25億円規模の企業 へと成長することを目標に掲げています。
もちろん、この数字は一つの目標です。
しかし、私たちが本当に大切にしているのは、単なる売上規模の拡大ではありません。
それ以上に大切にしているのが、御津電子の理念である
「ものづくりは幸せづくり」
という考え方です。
私たちは、ものづくりという仕事を通じて、社会に価値を提供していきたいと考えています。
そして、その価値は単に製品としての機能だけではなく、人の幸せにつながるものであってほしいと思っています。
例えば、社員にとっては、安心して働きながら成長できる職場であること。
お客様にとっては、信頼して仕事を任せることができるパートナーであること。
そして地域社会にとっては、雇用を生み、地域の発展に貢献できる企業であること。
ものづくりを通じて、
社員・お客様・地域社会
すべての人の幸せにつながる存在でありたい。
それが、御津電子がこれからも大切にしていきたい未来の姿です。
宇多津新工場の稼働は、御津電子にとって新たな挑戦のスタートでもあります。
変化の激しい時代だからこそ、私たちは技術と人の力を大切にしながら、これからのものづくりのあり方を追求していきます。
そしてその歩みは、社員だけでなく、お客様や地域の皆さまとともに築いていくものだと考えています。
これからも御津電子は、ものづくりを通じて社会に価値を届けながら、
「ものづくりは幸せづくり」という理念のもと、より良い未来をつくり続けていきます。
今後の御津電子の挑戦に、ぜひご期待ください。